- リベルサスの危険性とは
- 注意すべき副作用
- 安全な服用条件
SNSや口コミで、リベルサスが減量目的で取り上げられることがあります。気になる一方で、「副作用はないの?」「ダイエット目的で使っても大丈夫?」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
リベルサスは医療用医薬品であり、正しく使えば治療の選択肢となる一方で、副作用や注意点を理解せずに使うことは避ける必要があります。ここでは、リベルサスの危険性と、安全に服用するために知っておきたいポイントを整理します。
そもそもリベルサスとは?
リベルサスは、セマグルチドを有効成分とする経口GLP-1受容体作動薬です。GLP-1受容体作動薬は、血糖値に応じたインスリン分泌の促進などを通じて、血糖コントロールを助ける薬です。
国内で承認されている2型糖尿病治療薬
リベルサスは、日本では「2型糖尿病」を効能・効果として承認されています。2型糖尿病の治療では、まず食事療法や運動療法を行い、それだけでは血糖コントロールが十分でない場合に、薬物治療が検討されます。
つまり、リベルサスは「体重を減らすためだけの薬」としてではなく、2型糖尿病の治療の一環として使われる薬です。
リベルサスが危険と言われる理由
リベルサスが「危険」と言われるのは、薬そのものが一律に危険という意味ではありません。問題になりやすいのは、「飲めば痩せる」という一面だけが広まり、副作用や服用方法、使ってよい人・避けるべき人について十分に知らないまま使われることです。
体質や持病、服用中の薬によっては注意が必要であり、医師に相談せずに使うと、胃腸症状や低血糖などの副作用に気づくのが遅れたり、適切な対応ができなかったりするおそれがあります。
【要注意】リベルサスの副作用
リベルサスの副作用は、比較的よくみられる胃腸症状から、頻度は高くないものの注意が必要な症状まであります。安全に服用するためには、どのような副作用が出る可能性があるのかを知っておくことが大切です。
胃腸障害(吐き気・下痢・便秘)
リベルサスの副作用として比較的よく知られているのが、吐き気や下痢などの胃腸症状です。悪心(吐き気)や下痢は5%以上の人に、便秘や嘔吐、腹部不快感、腹痛、消化不良などは1~5%未満の人に報告されています。
服用を続けるうちに落ち着くこともありますが、症状が強い場合や長引く場合は、無理に服用を続けず医師に相談してください。
低血糖・急性膵炎
リベルサスの服用中には、低血糖が起こることがあります。低血糖が起きると、脱力感、冷汗、動悸、ふるえ、めまい、吐き気などの症状がみられることがあります。
特にインスリン製剤やスルホニルウレア剤など、ほかの糖尿病薬を使っている場合は、重い低血糖が報告されているため、服用中の薬を医師に伝え、低血糖の症状と対処法を確認しておくことが大切です。
また、まれではありますが、急性膵炎にも注意が必要です。急性膵炎の頻度は0.1%と報告されており、嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛などがある場合は、服用を中止し、速やかに医師の診察を受ける必要があります。
胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸
リベルサスの服用中には、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸にも注意が必要です。これらはいずれも頻度不明ですが、腹痛などの症状が続く場合は、胆のうや胆管の病気が関係していないか確認が必要になることがあります。
発熱、強い腹痛、皮膚や白目が黄色く見えるなどの症状がある場合は、様子を見続けず、医師に相談しましょう。
イレウス・腸閉塞
リベルサスでは、便やガスが腸を通りにくくなる「イレウス」が起こるおそれもあります。腸閉塞を含む状態で、過去にお腹の手術を受けたことがある方や、これまでにイレウスを起こしたことがある方では注意が必要です。強い便秘、お腹の張り、腹痛が続く、嘔吐するなどの症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
なお、「リベルサスで死亡することはあるのか」と心配な方もいるかもしれませんが、この薬について死亡を心配しすぎる必要はありません。ただし、安全に使用するためには、服用中の体調変化を見逃さないことが大切です。
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【服用NG】リベルサスの禁忌
リベルサスには、服用してはいけない人や、服用前に医師が慎重に確認すべき人がいます。自分では問題ないと思っていても、持病などによって判断が変わるため、診察時に正確に伝えることが重要です。

服用禁止の方
リベルサスの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方や、1型糖尿病の方、重い感染症や手術などで緊急の血糖管理が必要な方は、リベルサスを使えません。
また、妊娠中の方、妊娠している可能性がある方、2か月以内に妊娠を予定している方も、リベルサスは使えません。妊娠の可能性がある場合は、服用前に必ず医師へ伝えましょう。
服用前に医師確認が必要な方
過去に膵炎を起こしたことがある方、重い胃腸障害がある方、胃やお腹の手術を受けたことがある方、イレウスの経験がある方は、服用前に医師へ伝えましょう。
また、食事量が少ない方、食事が不規則な方、栄養状態が悪い方、飲酒量が多い方、激しい運動をする方などは、低血糖を起こしやすくなることがあります。こうした生活状況がある場合も、服用前に医師へ伝えておくことが大切です。
授乳中の方、高齢の方、ほかの糖尿病薬を使っている方も、医師が状態を確認したうえで使用を判断します。
リベルサスを安全に服用するための3つの条件
リベルサスには副作用や注意点があるため、医師の診察を受け、体調を確認しながら服用することが大切です。医師の指示なく使う、用量を増やす、飲み方を守らないといった使い方は避けましょう。

個人輸入は避け医療機関で処方を受ける
個人輸入の医薬品は、品質や有効性、安全性が国内で確認されていない場合があります。偽造品や成分量が不明な製品の可能性もあり、副作用が出たときに適切な対応が遅れるおそれがあります。
リベルサスを使う場合は、個人輸入などで入手せず、必ず医療機関で診察を受け、処方されたものを使用しましょう。
医師の指示どおりの用量・服用方法を守る
リベルサスは、少ない用量から始め、一定期間をおいて医師の判断で増量する薬です。自己判断で用量を増やしたり、複数錠をまとめて服用したりすることは避けましょう。
リベルサスは、空腹の状態で少量の水とともに服用し、服用後少なくとも30分は飲食やほかの薬の服用を避けます。錠剤は、割ったり、砕いたり、かみ砕いたりせずに服用します。飲み忘れた場合の対応も含め、医師や薬剤師の指示どおりに服用しましょう。
ダイエット目的で使わない
リベルサスは、国内では2型糖尿病の治療薬として承認されている薬です。治療の結果として体重減少がみられることもありますが、減量だけを目的に使う薬ではない点には注意が必要です。使用を検討している場合は、体調や持病、服用中の薬も含めて、事前に医師へ相談しましょう。
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肥満症は医療機関で相談できる病気
安全に体重を減らしたいと考えている場合は、まず医療機関で肥満症治療の対象になるか相談することが大切です。肥満症とは、BMIが高いだけでなく、肥満に関連する健康障害がある、または将来的に健康障害が起こるリスクが高く、医学的な減量が必要と判断される状態を指します。
肥満症の治療では、食事や運動などの生活習慣を見直しながら、必要に応じて薬物療法が検討されることもあります。国内では、肥満症の治療薬として「ウゴービ」や「ゼップバウンド」が承認されていますが、リベルサスは肥満症治療薬として承認されている薬ではありません。どの治療が適しているかは、体重だけでなく健康状態や治療歴などを確認したうえで医師が判断します。
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まとめ
リベルサスは、国内では2型糖尿病の治療薬として承認されている経口GLP-1受容体作動薬です。危険性ばかりを不安に思う必要はありませんが、副作用や注意点を正しく知ることは大切です。
服用できない人や、使用前に医師への確認が必要な人もいるため、個人輸入や自己判断での服用は避けましょう。減量について悩んでいる場合は、医療機関で相談してみましょう。
参考資料
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と肥満症」
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)医療用医薬品情報:「リベルサス錠」「ウゴービ皮下注」「ゼップバウンド皮下注」
- 一般社団法人 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」
- 厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
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監修
崔 静姫 先生