- 静岡県在住の2,000人を対象に、脂肪肝およびMASLD/MASHの認知度を調査した
- 「脂肪肝」の認知度は約84.2%に対し、「MASLD/MASH」は約17.5%にとどまった
- 脂肪肝と指摘された人の約3割が、医療機関を「受診していない・予定もない」と回答
- 受診のきっかけは「検診結果」が最多だが、肝機能の検査値への理解に課題
全国に先駆けた実態調査、見えてきた「知っているが受診しない」現状
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社と株式会社QLifeは2025年12月18日、静岡県における脂肪肝およびMASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)/MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)に関する認知度調査の結果を発表しました。静岡県は全国に先駆けて肝疾患の重症化予防対策を展開しており、今回の調査は県民の意識変革や適切な受診勧奨を目的として、30~70代の男女2,000人を対象に実施されました。
近年、肝がんや肝硬変の原因として、ウイルス性肝炎に代わり非ウイルス性の脂肪肝が占める割合が増加しています。特にMASHは、放置すると肝線維化が進み、心血管疾患による死亡リスクが約4倍高まるとの報告(海外データ)もあり、早期発見と管理が急務となっています。
進まぬ新名称「MASLD/MASH」の認知、「脂肪肝」は知っていても「受診」せず
調査の結果、一般的名称である「脂肪肝」の認知度は84.2%と非常に高かった一方で、新しい疾患概念である「MASLD/MASH」の認知度は17.5%と、5分の1未満にとどまりました。
また、自身の健康に対する行動にも乖離が見られました。脂肪肝のリスクについて過半数が「知っている」と回答しているにもかかわらず、実際に「脂肪肝」と指摘されたことのある人のうち、約32.2%が「受診していない、受診する予定はない」と回答。リスクを認識しながらも、実際の受診行動に結びついていない実態が浮き彫りとなりました。

検診結果を生かす鍵は「検査値の正しい理解」
医療機関への受診を検討するきっかけとしては、約46.3%が「健康診断で肝機能の値が基準を超えたとき」と回答しました。しかし、具体的な検査値の認知度については課題が残ります。
- γ-GTP:約38.5%
- ALT (GPT):約28.2%
- FIB-4 index(肝線維化の指標):わずか1.1%
- 知っているものはない:約44.9%
受診のきっかけとなるはずの検査値そのものへの理解が不十分であることが、適切なタイミングでの受診を妨げている可能性が示唆されました。
正しい知識の普及と環境整備を目指して
ノボ ノルディスク ファーマと静岡県は、2025年3月に連携協定を締結し、肝疾患重症化予防の体制構築を推進しています。同社は、肥満症や2型糖尿病における知見を生かし、治療法が確立されていないMASHに対して「代謝的な性質」を正しく伝える啓発活動を強化する方針です。
「疾患への正しい理解を広め、社会に気づきを与える必要がある」と両社は述べており、今回の調査結果を基に、全国的なMASLD/MASHの環境整備と、県民の健康増進に向けた介入を加速させていくとしています。(ひまんラボ編集部)
出典:ノボ ノルディスク ファーマ株式会社/株式会社QLife ニュースリリース
https://www.qlife.co.jp/news/9581.html
本記事は、2025年12月18日に株式会社QLifeより発表されたニュースリリース「ノボ ノルディスク ファーマとQLife、静岡県の脂肪肝およびMASLD/MASH認知度調査結果を発表」を元に、患者さんやダイエットを検討中の方に向けてわかりやすく要約・解説したものです。