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【体験談】3人の育児をしながら約40kg減量。栄養指導で身についた自己管理力

妊娠期の急激な食習慣の変化は、その後の体重管理に大きな影響を与えます。今回ご紹介するK.A.さんも、妊娠中の「食べづわり」を機に、一気に体重が増加した経験をされています。その後「肥満症」と診断され、医師や管理栄養士の指導のもと、糖尿病の患者さんと同様の食事療法を行うことになりました。並行してウォーキングも続け、見事約40kgの減量を達成。現在は体重の波を経験しつつも当時の学びを生かし、主体的な自己管理を継続されています。3人の育児をしながら確かな自己管理力を身につけたK.A.さんに、これまでの経緯と現在の食事の工夫について伺いました。

※記事の内容は個人の体験であり、全ての方に該当するものではありません。(取材日:2026年6月18日)

プロフィール

名前:K.A.さん
年代:50代
性別:女性
身長:160cm、治療前体重:92.1kg・現在の体重:62.0kg
BMI 治療前:35.98・現在:24.22
肥満症に関連する健康状態 :手指関節等の痛み、腹囲約100cm

学生時代に自己流の減量に成功するも、妊娠中の食べづわりで21kg増加

――医療機関を受診したきっかけを教えてください

28歳の頃、朝起きた時に手と足の指の関節が痛くなって病院を受診しました。前日まで特に違和感などなく、本当に突然のことでした。太っていたため、医師に糖尿病の可能性を指摘され、検査を受けました。結果、血糖値など全ての検査項目が「異常なし」だったのですが、「肥満症」と診断され、肥満をそのままにするのは身体に良くないということで、糖尿病の治療にも用いられるような、厳密なカロリー制限で減量することを勧められました。

――肥満症と診断され、どのようなお気持ちでしたか

もともと食べることが大好きですし、実際に太っていたので「そうだよね」という感じで、しょうがないというか、変な納得感がありました。でも、症状は「手足の指の痛み」のみで、それ以外の自覚症状や体調不良は何もなかったんです。

――それまでにご自身で減量を意識されたことはありましたか

学生時代からどちらかといえば、ぽっちゃりがっちりした体型で、中肉中背よりは太っていました。特に中学2年生の時には80kgを超えてしまって、当時は本当にデブデブちゃんという感じでした(笑)。ご飯もたくさん食べていましたし、学校から帰ってくると大好きなポテトチップスを毎日2~3袋食べていました。

そんな時、同級生に好きな男の子ができたんです。その子によく見られたい一心で、間食を一切やめて、母が心配するほど食事の量を極端に減らしてしまいました。その結果、高校生の時には59kgくらいまで落とすことができたんです。その後、20歳で結婚し妊娠しました。

――その後、なぜリバウンドしてしまったのでしょうか

しばらく59~60kgをキープしていたのですが、妊娠中の「食べづわり」で21kgくらい太ってしまったんです。医師からは「ダイエットはしなくていいから、これ以上は太らないようにして」と言われていたので、妊娠中は88kgをベースに、自分なりに気を付けながら過ごしていました。

ただ、3人の子どもを数年おきに立て続けに出産したこともあって、第2子の臨月の時に92kgくらいになり、第3子を出産してからの数年間は、ずっと80kg台後半~90kgくらいをウロウロしているような状態でした。

妊娠中の食べづわりで、一時は90kg以上に(写真はイメージ)

――28歳で肥満症と診断されたとのことですが、具体的にどのような指導を受けましたか

糖尿病外来で医師に指導を仰ぎつつ、管理栄養士さんの栄養指導を受けていました。口頭での説明だけでなく、糖尿病の食事療法でも使われる栄養ブックを渡されて、それを参考に1日1,400kcalに抑えるように言われました。

当時、夫と居酒屋を経営していたので、それまでは食事の時間が遅くなったり、油物を多く取ったりすることがよくありました。それを1日1,400kcalに変えなければならないので、家族とは別のメニューを作って食べていました。具体的には炭水化物がすごく少なくて、油物がほぼないメニューですね。そして、手のひら一杯の野菜を食べることも意識していました。1食の量が少ないですし、間食も禁止されていたので、慣れるまではすごくひもじかったことを覚えています。

※適切な摂取カロリーは個人の体格や状態によって異なります。必ず医師や管理栄養士の指導に従ってください 。

――実際に続けてみて、何か変化は感じましたか

多分2週間ぐらいして体重計に乗った時に1.5kgくらい痩せていたんです。本当にわずかなんですけど、数週間で体重が減っていたんです。それまでおなかが空いて毎日つらかったけれど、「頑張りがきちんと数字に反映されてる!」と思って、すごくうれしかったですし、だんだん我慢もできるようになっていきました。

――それから2年弱で約40kg減量されたとのことですが、運動もされていたんですね

毎日1時間、必ず歩くようにしていました。雨の日も、風の日も、台風の日もです。目的もなく近所をウロウロするのは飽きてしまうので、いつもとは違う隣町のスーパーまで30分かけて歩いたり、当時は子どもがまだ幼かったので、少し離れた公園まで歩いて遊びに連れて行ったりしていました。

一人の時は、探検気分で知らない道を歩くのが楽しみでした。すると、意外な場所に公園を見つけたり、素敵なお店に出会えたりと、いつも新しい発見があり、良い気分転換になっていました。また、私の性格上、「50分で戻ってきたけど、まぁいいや」ということができないので、5分とか10分足りなかった時は、きっちり1時間になるまで家の周りをくるくる歩くこともありました(笑)。

子どもと公園まで歩くのも良い運動に(写真はイメージ)

――通院はどのくらいのペースでしたか?医師や栄養士さんからの印象的な言葉はありますか

通院は、最初は2週間に1回、それから徐々に1か月に1回、2か月に1回というペースになっていきました。担当医はよく変わりましたが、初めてお会いする医師から「結構落ちてるんだね」と言っていただけるのはうれしかったですね。

最初の1年間くらいは毎回栄養士さんとも面談し、栄養指導を受けていました。経営する居酒屋で、本に出ていないお魚を使うことがあったので、それについて栄養士さんに質問すると、「例えばこの魚なら、指3本分くらいの量が大体100kcalだよ」などと具体的に教えて下さって、とても参考になりました。

食事制限はつらかったが、一生ものの知識に(写真はイメージ)

――医師からはどのタイミングで、もう通院しなくていいと言われたのでしょうか

多分、50kg台になった時に「もう来なくて大丈夫」というようなことを言われました。

――その時から、かなりの年月が経ちましたが、K.A.さんご自身が肥満にならないために心がけていることはありますか

実は、その後も10~20kgレベルのダイエットは何度か繰り返しているんです。去年も74kgくらいになってしまって、これではいけないと思い、自分なりの正しい食事に戻して、またここまで減らしたという感じです。

――体重が増えてきてしまう時は、例えば運動をしなくなった時とか、何か原因があるのでしょうか

食べることが大好きなので「カロリー取り過ぎだよ!太るから、これ以上食べたらダメだよ!」と自分に言い聞かせないと、いつまでもダラダラと食べてしまうんです。仕事のストレスなどが溜まってくると「わかっているけどやめられない」という状態になってしまうんですよね。それで、気が付けば1日の食事の回数が普段より2回、3回と増えてしまったり、せめて体に良いものを…と、栄養を言い訳にしながらサラダを大盛りで食べたりしてしまいます。健康に良いものでも、量をたくさん食べたら太ってしまうのは当たり前ですよね。

――ご自身の意志で再び減量できるというのがすごいと思うのですが、何か秘訣はありますか

自分の中で、許容範囲の体重というのを決めています。今だと64kgくらいですね。それを超えたらご飯を減らしたり、きのこ類をメインにしたりと、食事内容を変えるようにしています。

また、「自分の体は、自分が取り入れるものでできている」と思っているので、取り入れるものにはこだわりを持っています。当時の栄養指導で学んだ知識に加え、私自身も情報収集が大好きなので、それで自分が良いと思ったものを取り入れるようにしています。

――最後に、仕事や家庭に追われる中で肥満症に悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。

毎日忙しく、その中で肥満症に悩んでいる方は本当に多いと思います。減量を進める上で、医療機関などの力を借りることも大切ですが、私が最も重要だと思うのは「自分との対話」です。まずは、「何のために痩せたいの?」と、自分の心に問いかけてみてください。「あの人と付き合いたい」「あの服をかっこよく着こなしたい」など、自分が変わりたいと思った原点を思い出すことが、一番の原動力になります。

また、私自身も食べることが大好きなので、食べたいときは食べてもいいと思っています。ただ、そのときにも一瞬立ち止まって、「何でそこまで食べたいの?」と自分に聞いてみましょう。ストレスが溜まっているからかもしれないし、大好きなものが目の前にあるからかもしれないし、理由は人それぞれです。そこで、さらに「でも、太ったままでいたくないよね。それでも今これを食べる必要があるのかな?」と考えてみるのです。

結局、最後に決めるのは自分自身です。たとえ誰かのアドバイスに従ったとしても、それを選んだのは自分です。だからこそ、忙しい日々の中でも常に自分と対話しながら、あなたが「なりたい自分」へと、歩みを進めていただけたらうれしいです。

(編集後記)

多忙な日々の中でも医師や栄養士のアドバイスを真摯に受け止め、減量をやり遂げたK.A.さん。当時栄養士さんから学んだ知識を、今も日々の工夫に活かしている点も非常に印象的でした。体重の増減を繰り返すことは体に負担がかかるため、本来は一定の体重をキープすることが理想です。だからこそ、K.A.さんのように変化に気づいた時点で早めに対策をとる意識が大切です。彼女の経験が、多くの方の一歩や新たな学びにつながることを心から願っています。(ひまんラボ編集部)

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