【ご注意】本記事で紹介する薬剤は、2026年6月現在、臨床試験が進められている開発段階の薬剤です。今後の試験結果などによって変更される可能性があります。
- エロラリンチドの特徴
- 臨床試験の結果
- 投与方法・開発状況
エロラリンチドとは
| 一般名 | エロラリンチド |
| 商品名 | 未定 |
| 治験薬コード | LY3841136 |
| 一般名英語表記 | eloralintide |
| 商品名英語表記 | 未定 |
| 種類 | 選択的アミリン受容体アゴニスト |
| 投与方法 | 皮下注射(週1回) |
エロラリンチド(開発コード:LY3841136)は、イーライリリー(Eli Lilly)が開発する週1回皮下注射の選択的アミリン受容体アゴニストです。アミリン受容体に高い親和性を示す「選択的」設計が特徴です。膵臓ホルモンであるアミリンの作用を模倣することで食欲を抑制し、摂食量を減らすと考えられています。
エロラリンチドの減量効果(臨床試験での結果)
フェーズ2試験でその有効性が検証されています。
試験(48週)では、プラセボの0.4%と比較して、平均体重減少率が9.5~20.1%と優れていることが示されました。
エロラリンチドの作用の仕組み
アミリン受容体への選択的な作用により、脳内の食欲調節中枢に働きかけて摂食量を減少させます。
チルゼパチドとの組み合わせを検証するフェーズ2試験が行われています。
エロラリンチドの投与対象
フェーズ2では、肥満または過体重で少なくとも1つの体重関連疾患を持つ成人(2型糖尿病除外)を対象としました。
エロラリンチドの投与方法
週1回皮下注射として投与されます。正式な用法・用量は承認時に確定します。
エロラリンチドの副作用・有害事象
最も多く報告された副作用は消化管症状と疲労感でした。消化器症状は増量時に多く認められました。低用量(1~3mg群)では、消化器系有害事象の発現率はプラセボと同程度でした。
エロラリンチドの開発・承認状況
米国
現在、フェーズ3試験が進行中です。
日本
日本でも同剤についての臨床試験が登録されています(2026年6月時点)。まだ承認はされていません。
まとめ
エロラリンチドは、アミリン受容体に作用する薬剤として開発中です。日本における最新状況や承認時期については、公式の発表をご確認ください。
参考資料
- Eli Lilly and Company「Lilly’s selective amylin agonist, eloralintide, demonstrated meaningful weight loss and favorable tolerability in a Phase 2 study of adults with obesity or overweight」「A Study of Eloralintide (LY3841136) in Participants With Obstructive Sleep Apnea and Obesity or Overweight (ENLIGHTEN-3)」
- 厚生労働省「臨床研究情報ポータルサイト(jRCT)」
プロフィール
可知 健太 さん
整形外科領域、肝疾患領域、がん領域の臨床開発に携わった後、3Hメディソリューション株式会社にて、2015年にがん情報サイト「オンコロ」、2018年に希少疾患情報サイト「レアズ」を立ち上げ、運営責任者を務める。2025年より株式会社QLife代表取締役に就任。2026年より「ひまんラボ」の運営責任を担う。理学修士。