【ご注意】本記事で紹介する薬剤は、2026年7月現在、臨床試験が進められている開発段階の薬剤です。今後の試験結果などによって変更される可能性があります。
- 特徴と作用の仕組み
- フェーズ1試験の結果
- 有害事象と開発状況
ABBV-295とは
| 一般名 | 未定 |
| 商品名 | 未定 |
| 治験薬コード | ABBV-295 |
| 一般名英語表記 | 未定 |
| 商品名英語表記 | 未定 |
| 種類 | 長時間作用型アミリンアナログ |
| 投与経路 | 皮下注射 |
ABBV-295は、アッヴィ(AbbVie)が肥満症の治療薬候補として開発している、長時間作用型のアミリンアナログです。アミリン受容体とカルシトニン受容体を活性化する薬剤で、GLP-1受容体作動薬やGIP受容体作動薬などのインクレチン関連薬とは異なる仕組みで作用します。
ABBV-295の減量効果(臨床試験での結果)
参加者の平均BMIが30kg/m²未満だったフェーズ1試験の多回漸増投与(MAD)パートの結果が発表されています。この試験では、2~14mgの異なる用量、用量の増やし方、投与頻度が検討されました。
ABBV-295を週1回投与したグループでは、12週時点の体重変化率が-7.75~-9.79%でした。13週時点の体重変化率は、2週に1回投与したグループでは-9.73%、5週目以降に月1回投与したグループでは-7.86%でした。プラセボを投与したグループの体重変化率は、12週時点で-0.26%、13週時点で-0.25%でした。
これらの数値は、統計モデルを用いて算出された最小二乗平均値です。試験では、投与を継続できなくなった参加者について、その後の有効性データは収集されていません。
ABBV-295の作用の仕組み
ABBV-295は、アミリン受容体とカルシトニン受容体を活性化するように設計されています。アミリンは、食欲抑制と食物摂取量の減少につながる脳へのシグナルを活性化するとともに、胃内容排出を遅らせるシグナルとしても作用するとされます。ABBV-295は、アミリンの働きを利用することで、肥満症の治療につなげることを目的として開発されています。
ABBV-295の投与対象
フェーズ1試験のMADパートでは、参加者の平均BMIは30kg/m²未満でした。ABBV-295の正式な投与対象は決まっていません。
ABBV-295の投与方法
ABBV-295は皮下注射で投与されます。フェーズ1試験のMADパートでは、週1回、2週に1回、5週目以降は月1回という複数の投与頻度が検討されました。正式な用法・用量は決まっていません。
ABBV-295の副作用・有害事象
フェーズ1試験のMADパートでは、消化器系の有害事象が最も多く報告されました。その多くは軽度で、主に投与開始後6週間以内に発生しました。重篤な有害事象は報告されず、評価されたすべての用量で、おおむね良好な忍容性が示されました。
ABBV-295の開発・承認状況
ABBV-295は、フェーズ1の開発段階にある薬剤です。世界のいずれの国・地域でも承認されていません。
現在、肥満の成人を対象としたフェーズ1b試験が行われています。
まとめ
ABBV-295は、アミリン受容体とカルシトニン受容体を活性化する長時間作用型アミリンアナログです。インクレチン関連薬とは異なる作用の仕組みを持つ、肥満症治療薬候補として開発されています。最新状況や承認時期については、公式の発表をご確認ください。
参考資料
- AbbVie「AbbVie Announces Positive Topline Results from a Phase 1 Multiple Ascending Dose Study of ABBV-295, a Long-Acting Amylin Analog, in Adults」「A Study of ABBV-295 Subcutaneous Injections to Assess Adverse Events and Pharmacokinetics in Adult Participants With Obesity」
- 厚生労働省「臨床研究情報ポータルサイト(jRCT)」
- 米国国立医学図書館 「Clinicaltrials.gov(CT)」
プロフィール
可知 健太 さん
整形外科領域、肝疾患領域、がん領域の臨床開発に携わった後、3Hメディソリューション株式会社にて、2015年にがん情報サイト「オンコロ」、2018年に希少疾患情報サイト「レアズ」を立ち上げ、運営責任者を務める。2025年より株式会社QLife代表取締役に就任。2026年より「ひまんラボ」の運営責任を担う。理学修士。