現在募集中の治験

水中ウォーキングは週1回でも効果ある?頻度と歩き方の目安を解説

この記事でわかること
  1. 週1回の水中ウォーキングで期待できること
  2. 効果を高める歩き方と時間・強度の目安
  3. 膝や腰に不安がある場合の注意点

「運動を始めたいけれど、週1回くらいしか時間が取れない」「週1回の水中ウォーキングでも本当に効果はあるのかな?」と疑問に思っていませんか?
この記事では、週1回の水中ウォーキングで「期待できること・期待しにくいこと」をはじめ、効果を高める歩き方や時間の目安、消費カロリーの計算方法、膝や腰に負担をかけないための注意点まで詳しく解説します。健康的な運動習慣をスタートさせる参考にしてみてください。

水中ウォーキングは週1回でも効果はある?

運動を始めるときに、どのような効果が期待できるのかを知っておくことは大切です。週1回の水中ウォーキングで「得られる効果」と「得られにくい効果」を整理して解説します。

体重減少・ダイエット効果は限定的

日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2022」では、運動だけで体重を大きく減らす効果は限定的であると示されています。具体的には、週150分未満の運動量では、明確な体重減少を得ることが難しいとされています。そのため、週1回・数十分程度の水中ウォーキングのみではなく、食事の工夫などとあわせて取り組むことが大切です。

血行促進や疾患リスク低下は期待できる

一方で、「肥満症診療ガイドライン2022」によると、運動の頻度や時間がガイドラインの目標水準に届かなくても、心臓病などの発症や重症化リスクを下げる効果が報告されています。また、近年の大規模な研究(英国ケンブリッジ大学などの研究チームによる分析や、台湾の研究チームによる大規模調査など)においても、週あたりの運動量や時間が短時間であっても、全く運動をしない人と比べて心血管疾患や死亡のリスクが大幅に低下することが示されています。週1回であっても、全く運動をしない状態と比べると、生活習慣病の予防や改善に役立つといえます。

運動不足の解消にも期待できる

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも示されている通り、日常のなかで座りっぱなしの時間を減らし、こまめに体を動かすだけでも血流や代謝を高める効果があります。実際に、米国の研究チームによる実験では、3時間座り続けると足の血管機能が大幅に低下するものの、1時間ごとに5分程度の軽い歩行を入れるだけで血管機能の低下を抑えられることが確認されています。
週に1回プールへ出かけて体を動かす習慣をつくると、生活全体の活動量を増やすきっかけになります。これにより、運動不足の解消や「日常的にもっと動こう」という前向きな変化につながります。

水中ウォーキングが体に良いとされる理由

水中での運動は、陸上とは異なる環境で行われます。水が持つ「抵抗」「浮力」「水圧」という3つの性質が身体に作用することで、水中ならではの運動効果が生まれます。

水中ウォーキングが体に良いとされる理由
Geminiで生成した画像を元に作成

筋力や心肺機能が高まる

水中で体を動かすと、水の抵抗が全身にかかります。この抵抗に押し勝つように歩くことで、筋力や体力を効率よく高めることができます。さらに、適度な負荷がかかるため、心臓や肺の働き(心肺機能)を鍛える効果も期待できます。

浮力で膝や腰に負担をかけずに運動できる

水に入ると浮力が働くため、陸上に比べて膝や腰にかかる体重の負担が軽くなります。そのため、関節に痛みがある人や体重による負荷が気になる人でも、関節への負担を抑えて無理なく体を動かすことができます。

水圧による血流改善が期待できる

体に水圧がかかることで、足元にたまりがちな血液が心臓へと戻りやすくなります。これにより全身の血行が促され、心臓に余計な負担をかけずに効率よく血液を巡らせることができます。その結果、全身の血流改善につながるといわれています。

週1回で効果を高める歩き方のポイント

限られた頻度で運動効果をしっかり高めるには、1回あたりの歩き方や意識が大切になります。基本となるフォームや適切な運動の目安について解説します。

正しい姿勢と大きめの歩幅を意識する

背筋をしっかり伸ばし、視線をまっすぐ前に向けて歩くのが基本の姿勢です。歩幅をいつもより少し広めにとることで、太ももやお尻などの大きな筋肉をしっかり動かすことができます。

腕を大きく振って水の抵抗を生かす

歩くときは、腕を前後へ大きく振るように意識します。水の抵抗を上半身でも受けることで、肩や背中の筋肉も刺激され、全身をバランスよく鍛えることができます。

無理のない強度で1回30分を目安に行う

運動の強さは「楽である〜ややきつい」と感じる程度(低〜中強度)が目安です。身体に強い負担をかけすぎないよう、1回あたり30分程度から無理のない範囲で続けるのがおすすめです。なお、一度に30分行うのが難しい場合でも、10分×3回のように合計30分にしても同様の効果が期待できるといわれています。

水中ウォーキングの消費カロリーの目安

水中ウォーキングで具体的にどれくらいのエネルギーを消費できるのか、体重別の目安や陸上ウォーキングとの違いを詳しく解説します。

体重別の消費カロリー目安(30分)

水中ウォーキングでどれくらいのエネルギーを消費できるかは、運動強度の目安となる「メッツ(METs)」という単位を使って計算できます。メッツとは、座って安静にしている状態を「1」としたときに、その活動で何倍のエネルギーを消費するかを示した指標です。
消費カロリーは、このメッツ値に自分の「体重」と「運動時間」を掛け合わせることで、次のように求めることができます。

消費カロリー(kcal)≒メッツ値×体重(kg)×活動時間(時間)

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の「改訂第2版 身体活動のメッツ(METs)表」で示されている数値(水中ウォーキング・中強度=4.5メッツ)をもとに計算した、30分間の消費カロリー目安は以下のとおりです。

体重消費カロリー
50kg112.5kcal
60kg135kcal
70kg157.5kcal
80kg180kcal
90kg202.5kcal
100kg225kcal

自分の体重に合わせて、運動計画の参考にしてみてください。

陸上ウォーキングとの消費エネルギーの違い

水中ウォーキングは、陸上で歩くよりも水の抵抗があるため、消費カロリーが高くなります。

体重80kgの方が30分間運動した場合の比較は以下のとおりです。

運動種別メッツ消費カロリー
水中ウォーキング4.5180kcal
歩行(陸上)3.5140kcal
やや早歩き(陸上)4.3172kcal

このように、同じ時間の歩行であっても、水中ウォーキングのほうが陸上での早歩きと同等以上のエネルギーを効率よく消費できます。

さらに効果を高めたい場合の頻度と時間

週1回の運動に慣れてきて、「もう少し効果を高めたい」と感じたタイミングで、少しずつ頻度や時間を増やしていくのがおすすめです。
肥満症診療ガイドラインでは、3〜6か月間継続した場合、週150分以上の運動で約2〜3kg、週225〜420分以上で約5〜7.5kgの減量効果が報告されています。水中ウォーキングなどの有酸素運動でこれを達成する場合、1回30分なら週5日、1回75分なら週2日程度がひとつの目安となります。

ただし、これらの数値は運動に慣れてから少しずつ目指す目安です。最初からこの時間をこなせなくても焦る必要はありません。自分の体調やライフスタイルに合わせて、できる範囲から段階的に増やしていきましょう。

水中ウォーキングを行う際の注意点

水中ウォーキングは身体への負担が少ない運動ですが、安全に無理なく続けるためにはいくつか知っておくべき注意点があります。膝や腰に不安がある方や、水中ならではのリスクに備えて、以下のポイントを確認しておきましょう。

水中ウォーキングを行う際の注意点
Geminiで生成した画像を元に作成

膝や腰に痛みがある場合は医師に相談する

水中の浮力によって関節への負担は軽減されますが、すでに膝や腰に強い痛みがある場合は、無理をせず医師に相談してから行いましょう。また、高血圧や心臓病などの持病がある場合も、事前に主治医へ相談してください。

運動の前後にしっかりと水分を摂る

水中にいると汗をかいている感覚が得られにくいため、気づかないうちに体内の水分が失われて脱水症状を引き起こすリスクがあります。喉の渇きを感じる前に、プールに入る前後はもちろん、運動中もこまめに水分を補給することが大切です。

体調が悪い日は無理をしない

運動を行う当日は、熱やだるさ、体の痛みがないかなど、体調をセルフチェックする習慣をつけましょう。少しでも体調が優れないと感じた日は無理をせずしっかりと休養をとることが、安全に運動習慣を続けていくためのポイントです。

まとめ

水中ウォーキングは、週1回からでも血行促進や生活習慣病の予防、そして運動習慣をつくる第一歩として効果が期待できます。まずはできる範囲で体を動かす心地よさを実感してみることが大切です。
「体重をしっかり減らしたい」という目的がある場合は、運動に慣れてきたタイミングで少しずつ頻度や時間を増やしていくのがおすすめです。自分の体調や生活リズムに合わせて、楽しみながら健康的な体づくりを続けていきましょう。

参考資料

  • 一般社団法人 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」
  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
  • 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「改訂第2版 身体活動のメッツ(METs)表」
  • Non-occupational physical activity and risk of cardiovascular disease, cancer and mortality outcomes: a dose–response meta-analysis of large prospective studies(Br J Sports Med. 2023;57(15):979-989)
  • Minimum amount of physical activity for reduced mortality and extended life expectancy: a prospective cohort study(Lancet. 2011;378(9798):1244-1253)
  • Effect of Prolonged Sitting and Breaks in Sitting Time on Endothelial Function(Med Sci Sports Exerc. 2015;47(4):843-849)
  • The Properties of Water and their Applications for Training(J Hum Kinet. 2014;44:237-248)

関連記事

監修

厚生クリニック 院長

渡会 昌広 先生

記事内容・画像・リンク先に含まれる情報は、記事公開/更新時点のものです。
本サイトに掲載されている記事や画像等の無断転載・無断使用を禁じます。

現在募集中の治験